コラム2023.08.13

読売ジャイアンツ VS ZENKO BEAMS

女子野球最高峰の投手戦が展開され延長タイブレークに持ち込まれた試合は、読売ジャイアンツがZENKO BEAMSを 3対0で下し準決勝進出を決めた。

読売ジャイアンツの宮本和知監督が「女子野球のレベルの高さを伝えることができるナイスゲームだったと思います」と試合後に感慨深く振り返ったように、女子野球W杯(9月・広島)でも活躍が期待されるマドンナジャパン(侍ジャパン女子代表)の主力投手2人が素晴らしい投球を見せた。

読売ジャイアンツの小野寺佳奈とZENKO BEAMSの田中露朝は、ともに走者を出しても後続を冷静に打ち取る落ち着いた投球や味方の好守もあり、試合は7回まで0対0と両者譲らず。延長8回から無死一、二塁で再開されるタイブレークに持ち込まれた。

勝敗を分けたのはミスだった。8回表、読売ジャイアンツが強攻策に出て打球はピッチャーゴロとなるが、これを田中露朝が二塁に悪送球し無死満塁に。この後、走塁ミスと四球で1死満塁となると打順は1番にかえりマドンナジャパンの元気印・田中美羽。ここで田中美羽が思いきりよく振り抜いた打球が相手三塁手の失策を誘い2点を先制。

さらに真砂寧々の安打でチャンスを広げ、長田朱也香の犠牲フライで1点を追加してリードが3点に広げると、その裏を小野寺が2三振を含む三者凡退で抑えて試合を締めた。

期待に違わぬ投手戦は小野寺に軍配。宮本監督が「マドンナジャパンでアジアカップに行ってから、ひとまわりもふたまわりも成長しました」と目を細める21歳が堂々の投球でチームを準決勝に導いた。