阪神タイガースWomen 5-3 九州ハニーズ
創設2年目の阪神タイガースWomenが5対3で九州ハニーズを下して初優勝を果たした。
阪神タイガースWomenは今大会で準決勝までの5試合で33得点4失点(1回戦7-0新波、2回戦9-2アサヒトラスト、3回戦7対0マドンナ松山、準々決勝5対0京都文教、準決勝5対2埼玉西武ライオンズレディース)。対する九州ハニーズは準決勝までの4試合で25得点6失点(2回戦17-1シリウス、3回戦5対4東海NEXUS、準々決勝1対0淡路BRAVEOCEANS、準決勝2対1 ZENKO BEAMS)。ともに初初優勝をかけた一戦になった。
阪神の先発は今大会2度目の登板となる水流麻夏。対する九州ハニーズは今大会4試合目の登板となる百田陽菜。その初回、1死2塁の得点機を逸した九州ハニーズに対し、阪神は1番の前田桜茄がいきなり三塁線を破る2塁打を放つと、続く2番・田口真奈の投手前のバントが相手エラーを誘って無死1、3塁。ここから3番・三浦伊織、5番・中江映利加の2本の犠牲フライで2点を先制した。続く2回裏には、2死から9番・前田葵が2塁打で出塁した後、先制のホームを踏んだ前田桜茄が「ランナーがいることは気にせず、とにかく来たボールを思い切り振って行こうと思っていた」とレフト線を破るタイムリー2塁打。さらに3番・三浦伊織も右中間を破るタイムリー2塁打を放ち、2回を終えて4対0と試合を優位に進めた。
阪神は4回裏にも1番・前田桜茄の四球と盗塁によるチャンスメイクから4番・田中亜里沙のタイムリーで1点を追加。投げては、先発の水流麻夏が5回まで2安打2四死球の無失点に抑える好投を披露。継投に入った6回表に相手の反撃にあって3点を失ったが、最終回は坂東瑞紀が無失点で抑えてゲームセット。「試合を重ねる毎にチーム力が高まって行きましたし、本当にいいチームになったなと思います」と三浦伊織主将。埼玉西武ライオンズレディースの前に初戦敗退に終わった昨年の悔しさを晴らしての初優勝。成田市大谷津球場のマウンドに、歓喜の輪が広がった。
敗れた九州ハニーズは、2回途中からマウンドに上がった2番手・楢岡美和が粘りのピッチングを続けて反撃の機会を窺うと、6回表に1番・小島也弥のヒットからチャンスを作り、2番・深海舞絵、5番・船越千紘と2本のタイムリー2塁打で計3点を奪ったが、あと一歩届かず。それでも「今大会、一戦必勝で戦って来た中で“ミラクルハニーズ”という言葉を周りで使っていただいて、そのネーミングに恥じない戦いができた。(準優勝は)十分すぎる結果だと思います」と宮地克彦監督。創設1年目、初出場初優勝の偉業達成は成らなかったが、今後へ向けての確かな“手応え”を手にした。