コラム2022.08.29

埼玉西武ライオンズレディースvs エイジェック

埼玉西武ライオンズレディース 3対2 エイジェック

 

2年ぶりの優勝を目指す埼玉西武ライオンズ・レディースが3対2で勝利。前年王者のエイジェックを延長タイブレークの末に下して準決勝進出を決めた。

 

 

先制したのはエイジェック。1回表、制球が定まらない西武の先発・清水美佑から3四球で無死満塁として4番・辻野玲奈のサードゴロの間に1点を先制。反撃したい西武は、2回無死1塁から里綾実が2番手でリリーフ登板して好投を続けるも、打線がエイジェックの先発・竹村理の前に走者を出しながらも5回まで併殺打3回に送りバント失敗など拙攻が目立って無得点が続いた。

 

 

それでも「くよくよしていても仕方ないので『前を向いていけ!』と言っていた」と新谷博監督。6回裏に1番・清水優花の3塁打から2番・豊巻翔子のファーストゴロの間に同点に追い付いたのも束の間、7回表にエイジェックに勝ち越しを許し、7回裏も走者3塁ながら2死、そして9番・田中美羽がカウント2-2で「あと1球」まで追い詰められたが、ここで田中が「追い込まれましたけど、強気で、1球に集中していました。気持ちがボールに乗って飛んでくれました」とライトオーバーのタイムリー3塁打を放って再び同点に追い付いた。

 

 

迎えた延長タイブレーク。引き続きマウンドに登った西武の里が、「慌てずに淡々と投げて守備でリズムを作ることができたのが良かった」とエイジェックの攻撃を投手ゴロ併殺打とレフトフライに抑えて無失点で終えると、打線が6回から2番手で登板していたエイジェックの小野寺佳奈を攻め、1死満塁から4番・英菜々子の一打で激戦に終止符を打った。

 

 

2回から計7イニングを1安打1失点に抑えた西武の里は「苦しい展開をみんなでひっくり返して勝てているので、チーム的にも成長できている」と笑み。掴みかけた勝利を“あと数センチ”で逃したエイジェックの小林茂生監督は「経験の差を感じました」と語りながらも、「この負けをプラスに変えたい」とチームとして成長を誓った。